ロタウィルスの嘔吐物の取り扱い方
公開日:2016年7月25日 03時59分
更新日:2019年2月 1日 19時31分
嘔吐物を処理する際には、処理する人自身と周りの人への感染の拡大を防止することが重要となります。速やかかつ確実に行いましょう。
ロタウィルスの嘔吐物を処理する際に準備する道具
図1のとおり、手袋(使い捨てできるものが望ましい)、マスク、ビニール袋、塩素系消毒剤(市販の塩素系漂白剤)、バケツ、ビニールエプロン(使い捨てできるものが望ましい)、ペーパータオル(不要な布などでもよい)
処理手順1
自分がロタウィルスに感染しないように、マスク、手袋、ビニールエプロンをつけます。
0.1%(1000ppm)濃度の消毒薬をつくります。市販の塩素系漂白剤の濃度は、約5%です。水道水1リットルに対して20ml(キャップ1杯弱)を混ぜます(図2)。
処理手順2
作った消毒薬に、ペーパータオルを浸して軽く絞ります。嘔吐物が隠れるくらいに、消毒薬に浸したペーパータオルをかぶせます。その後、外側から内側に向けて、嘔吐物を包み込みながら拭き取り、ビニール袋に入れます。
処理手順3
嘔吐物が付着していた部分とその周囲を、消毒薬に浸したペーパータオルなどで浸すように拭き取り、ビニール袋に入れます。
手袋をはずし、ビニール袋に入れ、必ず口を縛って密閉し、ビニール袋ごと廃棄します。エプロン、マスクの順にはずし、廃棄します。流水と石鹸で、よく手を洗います。窓を開けて、よく換気します。
金属部分は腐食してしまうので、水に濡らしたペーパータオルなどで拭き、ビニール袋に入れ、廃棄します。
注意事項
嘔吐物が乾燥して空気中に舞い上がると、それを吸い込んで感染する危険があります。処理終了後は、速やかに換気するようにしてください。
嘔吐物を処理したあと48時間程度は、感染の有無に注意してください。カーペット等は変色する場合があります。
処理手順4
嘔吐物が付着した衣類やシーツ、タオルなどの取り扱い 嘔吐物が付着した衣類やシーツは、乾燥しないようビニール袋に密閉しておきます。
自分が感染しないよう、マスク、手袋、ビニールエプロンをつけます。衣類やシーツなどに付着した嘔吐物は、水に濡らしたペーパータオルで拭き取り、ビニール袋に入れ、必ず口を縛って密閉し、ビニール袋ごと廃棄します。
衣類などの消毒は、次のように取り扱います。
塩素系漂白剤が使用できる衣類の場合、消毒薬に10分以上浸します。塩素系漂白剤が使用できない衣類の場合、大きな鍋に湯と衣類を入れ、1分以上沸騰させます。85度のお湯で1分以上の加熱で十分ですが、温度計がない場合は、1分以上沸騰させましょう(図4)。
処理手順5
衣類などを消毒に浸したら、手袋、エプロン、マスクの順にはずして廃棄します。流水と石鹸で、よく手を洗います。消毒後、衣類は他の洗濯物と分けて、通常通り洗濯します。
注意事項
熱湯で消毒する場合は、やけどに注意してください。湯が冷めてから、衣類を取り出すようにしてください。