安全な動作介助法2
公開日:2016年7月25日 01時00分
更新日:2019年5月10日 11時39分
移乗動作介助は、介護の基本です。適切に移乗動作介助をしないと、介護される方に打撲や擦過傷などをつくったり、最悪な場合転倒も起きています。
また介助者にも腰痛の原因にもなります。ここでは右片麻痺もしくは右下肢の筋力が弱い方に対する介助例です。
1. 介助者はまず車椅子を障害を受けていない側の下肢側にくるようにして、ベッドと30度以内の角度で接近させ、ブレーキをかけて置きます。
2. 介助者は、介護される方の臀部を手前に移動させます 。
3. 支持できる障害を受けていない側の下肢を半歩前で車椅子側に配置します。これが、ポイントです。
4. 介助者は、自分の右下肢を介護される方の両下肢の間に一歩入れて、両側の腋(わき)の下より上肢を差し入れて背部で保持します。
5. 介助者は、介護される方の体幹を十分に前かがみにさせて、自分の体重を後方へ傾け、介護される方を立ち上がらせる。介助者は、自分の上肢の力だけで立ち上がらせようとすると腰を痛めるので注意が必要です。
6. 介護される方の支持できる障害のない側の下肢を中心にして、介助者も自分の腰を回転させます。
7. 介助者は自分の腰を回転させ、介護される方のおしりを車椅子上に移動させ、ゆっくりと座らせます。
8. 最後に、介助者は介護される方の後方から腋の下より両手を差し入れ、介護される方の組んだ前腕を握り、臀部を持ち上げて座位の安定を図ります。