神経細胞を傷害する反応性アストロサイトの誘導と役割
公開日:2017年7月12日 13時00分
更新日:2022年12月 2日 14時23分
脳にさまざまな障害が加わると、グリア細胞の性質に変化が生じるが、その仕組みや役割には不明な点が多く残されていた。Liddelowらは、神経炎症により活性化したミクログリアから分泌されるサイトカインが、A1タイプと名づけられた反応性アストロサイトを誘導すること、A1アストロサイトは、神経細胞の生存や機能を促進する能力を失い、細胞死に導くことを明らかにした。またアルツハイマー病をはじめとする神経変性疾患でA1アストロサイトが増加していることも示された。
文献
Liddelow SA, et al. Nature 2017;541:481-487
転載元
公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health No.82