血中IGFBP-1は骨粗鬆症性骨折の新規バイオマーカーか?
公開日:2017年2月 6日 15時39分
更新日:2022年12月 2日 14時29分
インスリン様増殖因子結合タンパク-1(IGFBP-1)はIGF-1の担体機能以外に、それ自体で破骨細胞分化促進作用を有する。米国地域住民女性351名(年齢69~79歳)を10年間追跡したコホート研究では、血中IGFBP-1濃度と主要な骨粗鬆症性骨折発生との間に有意な正相関が認められ、IGFBP-1の1 SD増加につき、大腿骨頸部骨折の年齢補正ハザード比は1.46(95%信頼区間1.08-1.99)であった。IGFBP-1と骨折との相関はIGF-1とは独立して認められたことから、IGFBP-1の直接作用が示唆された。
文献
Lundin H et al. Calcif Tissue Int 99. 333-339, 2016
転載元
公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health No.80 最新研究情報