健康長寿ネット

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食事バランスガイドの活用法

公開日:2016年7月25日 13時00分
更新日:2021年2月24日 14時16分

 食事バランスガイドの基本ルールである「区分」と「つ(SV)」がおおよそわかったら、次に実際の活用法を覚えましょう。実際活用するときに考えることは、どの「区分」を、いく「つ(SV)」食べたらよいか、です。

※SV:
SVとは、サービング(食事の提供量)の略

1日の食事の適量(どれだけ食べたらよいか)は?

 1日の食事の適量(どれだけ食べたら良いか)を調べるためには、性別、年齢、身体活動量に応じて、図1の食事バランスガイドの適量チャートで調べます。

図1:食事バランスガイドの適量チャート。男女別で身体活動量によって何をどれだけ食べればよいか調べることができる
図1:食事バランスガイド 適量チャート1)

※1活動量が低い:1日のうち座っていることが多い
※2活動量がふつう以上:歩行、軽い運動などを1日5時間程度行っている

 1日のうち移動や立位の多い仕事を行っていたり、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合は、より多くのエネルギーが必要になりますので、調整が必要です。

 適量チャートの見方として、男性60歳で身体活動量が低い人の場合の1日の摂取カロリーの目安は2,200kcal±200kcalとなります。1日の食事の適量は主食が5~7つ、副菜が5~6つ、主菜が3~5つ、牛乳・乳製品が2つ、果物が2つとなります。

主食の1日に必要な量

 主食は炭水化物が多く、主にエネルギー源になります。図2のとおり、ごはんやパン、麺類などを主材料とする料理が含まれます。

 炭水化物約40gで1つ(SV)です。

 1日の目安量は摂取カロリーにより異なります。

  • 2200±200kcalの場合 5~7つ (基本形)
  • 1800±200kcalの場合 4~5つ
  • 2600±200kcalの場合 7~8つ
図2:主食の数え方を示す図
図2:主食の「つ(SV)」2)

副菜の1日に必要な量

 副菜はビタミン、ミネラル、食物繊維などが多く、体の調子を整えてくれます。副菜は図3の通り、主に野菜、芋類、豆類(大豆は除く)、きのこ、海藻類などを主材料とする料理が含まれます。

 主材料の重量約70gで1つ(SV)です。

 1日の目安量は摂取カロリーにより異なります。

  • 2200±200kcalの場合 5~6つ (基本形)
  • 1800±200kcalの場合 5~6つ
  • 2600±200kcalの場合 6~7つ

 野菜は5皿程度が目安です。

図3:副菜の数え方を示す図
図3:副菜の「つ(SV)」2)

主菜の1日に必要な量

 主菜はたんぱく質や脂質、鉄が多く、エネルギー源や私たちの体の構成成分である筋肉や血液などをつくります。主菜は図4の通り、主に肉、魚、卵、大豆製品などを主材料とする料理です。

 たんぱく質約6gで1つ(SV)です。

 1日の目安量は摂取カロリーにより異なります。

  • 2200±200kcalの場合 3~5つ (基本形)
  • 1800±200kcalの場合 3~4つ
  • 2600±200kcalの場合 4~6つ

 肉、魚、卵、大豆製品から3皿程度が目安です。

図4:主菜の数え方を示す図
図4:主菜の「つ(SV)」2)

牛乳・乳製品の1日に必要な量

 カルシウムの供給源である牛乳、ヨーグルト、チーズなどが含まれます(図5)。また牛乳、乳製品からはたんぱく質や脂質も補えます。

 カルシウム約100mgで1つ(SV)です。

 1日の目安量は摂取カロリーにより異なります。

  • 2200±200kcalの場合 2つ (基本形)
  • 1800±200kcalの場合 2つ
  • 2600±200kcalの場合 2~3つ
図5:牛乳・乳製品の数え方を示す図
図5:牛乳・乳製品の「つ(SV)」2)

果物の1日に必要な量

 果物はビタミンCやカリウムなどが多く、体の調子を整えてくれます。主にビタミンC、カリウムなどの供給源である、りんご、みかんなどの果実及びすいか、いちごなどの果実的な野菜が含まれます(図6)。

 主材料の重量約100gが1つ(SV)です。

 1日の目安量は摂取カロリーにより異なります。

  • 2200±200kcalの場合 2つ (基本形)
  • 1800±200kcalの場合 2つ
  • 2600±200kcalの場合 2~3つ
図6:果物の数え方を示す図
図6:果物の「つ(SV)」2)

菓子・嗜好品の1日に必要な量

 菓子、嗜好飲料は食生活の中での楽しみの1つでもあるので、コマの中には含まれず、「いくつ」という量も決められていません。

 ただし、菓子や嗜好飲料の摂り過ぎは脂肪や糖分を多く取り、体に必要な栄養素が補えないので、1日200kcal程度を目安にしています。

 代表的な菓子・嗜好飲料の200kcalの目安は次のとおりです。

  • せんべい 3~4枚
  • ショートケーキ 小1個
  • 日本酒コップ1杯(200ml)
  • ビール 缶1本半(500ml)
  • ワインコップ1杯(260ml)
  • 焼酎(ストレート)コップ半分(100ml)

参考文献

  1. 食事バランスガイド 適量チェックシート 農林水産省(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)
  2. 「何を」「どれだけ」材料と料理区分 農林水産省(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)

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