健康長寿ネット

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化学生物学戦略からの抗老化・アルツハイマー病治療薬探索

公開日:2020年10月30日 09時00分
更新日:2024年8月16日 16時34分

 独自の化合物スクリーニング法で拾い出した低分子化合物群からアルツハイマー病の治療薬候補を絞り込む。米国ソーク研究所のシューベルトとメイハーらはJ147、CAD031、CMS121などの候補についてその薬効と作用機序を報じている。CAD031は早老症モデルのSAMP8マウスの老化病態を改善するが、アセチルCoAと脂肪酸代謝に作用してミトコンドリアの老化を防ぎ寿命を30%延ばす。一方、CMS121は脂肪酸合成酵素に作用して脂質過酸化と炎症を防いでアルツハイマー病モデルマウスの病態を改善した。デーブ・シューベルトはソーク研究所に55年も研究室を維持し神経老化研究を続けたが、この論文のあと8月6日にB細胞リンパ腫により他界した。

文献

Currais A, et al. Geroscience. 2020 Jul 23;Ates G, et al. Redox Biol. 2020;36

転載元

公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health No.95(PDF:9.2MB)(新しいウィンドウが開きます)

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