視床下部の神経幹細胞が全身の老化を制御する
公開日:2018年1月14日 09時45分
更新日:2022年12月 2日 14時15分
近年、哺乳類の海馬などの限られた領域では成体においても神経幹細胞が存在し、神経新生することが明らかになっている。今回の報告では、視床下部にも神経幹細胞が存在し、全身の老化に影響を及ぼしていることが示された。マウスモデルにおいて、この神経幹細胞を欠損したマウスでは全身の老化は加速し、逆に炎症を抑制した健康な幹細胞を視床下部に移植すると、老化が抑制された。さらにこの効果は、幹細胞から分泌されるエクソソームに含まれるmiRNAによりもたらされる可能性も示唆された。
文献
Zhang Y, et al. Nature 2017;548:52-57
転載元
公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health No.84