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介護保険の被保険者とは

公開日:2018年12月18日 22時00分
更新日:2019年6月28日 13時39分

被保険者とは

 介護保険における被保険者は、各市町村の40歳以上の住民(住民基本台帳上の住所を有する者)ですが、年齢により第1号被保険者と第2号被保険者に分けられており、要介護認定の方法や保険料の収集方法等が異なります。

 表に示すとおり、第1号被保険者は、65歳以上の住民を指します。第2号被保険者は、40歳以上65歳未満の医療保険加入者(注1)とされています(表参照)。被保険者であることを示す介護保険被保険者証があり、市町村(保険者)(リンク1参照)は、第1号被保険者は原則すべての人に、第2号被保険者は要介護・要支援認定を受けた人と、被保険者証の交付を申請した人に交付することになっています。

(注1)医療保険加入者(「介護支援専門員基本テキスト」第1巻より)とは

  • 健康保険法の規定による被保険者(日雇特例被保険者は除く)
  • 船員保険法の規定による被保険者
  • 国民健康保険法の規定による被保険者
  • 国家公務員共済組合法または地方公務員等共済組合法に基づく共済組合の組合員
  • 私立学校教職員共済法の規定による私立学校教職員共済制度の加入者
  • 健康保険法、船員保険法、国家公務員共済組合法(他の法律において準用する場合を含む)または地方公務員等共済組合法の規定による被扶養者(日雇特例被保険者の被扶養者は除く)
  • 健康保険法の規定により日雇特例被保険者手帳の交付を受けた者およびその被扶養者
表:第1号被保険者と第2号被保険者
第1号被保険者 第2号被保険者
対象者 65歳以上の人 40歳以上65歳未満の医療保険加入者
受給権者 要介護者(寝たきり・認知症)
要支援者(虚弱)
左のうち、初老期認知症、脳血管障害等の老化に起因する疾病によるもの
保険料負担 市町村が徴収 医療保険者が医療保険料として徴収し、納付金として一括して納付
賦課・徴収方法 得段階別定額保険料(低所得者の負担軽減)年金額一定額以上は年金天引き、それ以外は普通徴収 健保:標準報酬×介護保険料率
(事業主負担あり)
国保:所得割、均等割等に按分
(国保負担あり)

(「介護支援専門員基本テキスト」第1巻より)

リンク1 介護保険の保険者とは

被保険者の届出が必要な場合

 以下の場合には、第1号被保険者に届出が必要とされています。なお、届出は原則被保険者本人が行いますが、世帯主が代わって届け出ることもできます。

  1. 転入または住所地特例(注2)被保険者でなくなったことによる資格取得
  2. 外国人で65歳に到達したとき
  3. 氏名の変更
  4. 同一市町村内での住所変更
  5. 世帯主の変更
  6. 転出・死亡による資格喪失

*3~6の場合は、介護保険被保険者証を添付して行います。

  • 65歳到達による資格取得は、市町村で把握が可能であり自動的に処理が行われるため届出は不要です。
  • 住民基本台帳法による届出(転入届、転居届、転出届、世帯変更届)があったときは、同一事由で介護保険の届出があったものとみなすこととされています。

(注2)住所地特例

 介護保険は、住所地である市町村が保険者になるのが原則ですが、被保険者が介護保険施設等に入所する場合には、当該施設の市町村に転入した場合であっても、その前に住所のあった市町村が保険者になる措置です。

在日外国人の場合

 当該市町村に住所を有している者について、一定の要件を満たせば、国民健康保険と同様に介護保険の被保険者となります。

 日本国籍を持たないため、住民基本台帳法の適用を受けず、65歳時には資格取得届を行う必要があります。また、転入届、転居届、転出届、世帯変更届が必要なときに、介護保険の届出を別に行わなければなりません。

生活保護を受けている人の場合

 65歳以上であれば、第1号被保険者となり、介護保険の給付が優先されます。利用者負担相当分は、生活保護の介助扶助が支給されます。

 40歳以上65歳未満の医療保険非加入者は、被保険者にはならず、生活保護の介護扶助を受けます。

 介護保険制度の中には、40歳以上65歳未満の人であれば、適用除外になる場合があります。その対象者として、海外の居住者、短期間日本国内に滞在する外国人、適用除外の施設へ入所されている方が対象になります。対象者は健康保険組合に書類を提出することで介護保険料を免除になりますが、海外居住者でも家族が日本にいる場合は対象者にならないことがあるため、事前に確認していくようにしましょう。

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