骨の老化を防ぐための新たなターゲット
公開日:2022年1月14日 09時00分
更新日:2024年8月16日 15時39分
こちらの記事は下記より転載しました。
骨の老化は、骨代謝の低回転と骨髄の脂肪化に特徴づけられるが、その機序は不明である。中南大学湘雅医院のLi CJらは老齢マウスの老化した骨髄中の好中球やマクロファージから分泌される物質の中で、グランカルシン(grancalcin: GCA)というタンパクが骨の老化に関与することをつきとめた。GCAを若いマウスに投与すると骨の老化が進み、逆にマウスの骨髄から遺伝学的にGCAの分泌を消失させたり、高齢マウスに抗GCA抗体を投与したりすると骨の老化が抑制されることを示した。さらにGCAはplexin-b2という受容体を介してその作用を及ぼすことも明らかにした。GCAは加齢性骨粗鬆症の新たな治療ターゲットとして注目される。
文献
Li CJ, et al., Cell Metab. 2021; 33: 1957-1973
転載元
WEB版機関誌「Aging&Health」アンケート
WEB版機関誌「Aging&Health」のよりよい誌面作りのため、ご意見・ご感想・ご要望をお聞かせください。
お手数ではございますが、是非ともご協力いただきますようお願いいたします。