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Biondi bodyの構成タンパク質はTMEM106Bである

 

公開月:2025年4月

 1900年代、脳の脈絡叢の細胞内に、加齢依存的にBiondi bodyと呼ばれる封入体が形成されることが報告された。Biondi bodyは線維性のアミロイド封入体であるが、その構成タンパク質は長く不明であった。今回、ケンブリッジ大学のMichel Goedert博士らは、その構成タンパク質としてTMEM106Bを同定し、クライオ電子顕微鏡解析から構造も明らかにした。TMEM106Bは近年同定された新しいアミロイドタンパク質であり、一部の神経変性疾患においてはリスク因子としても知られている。今後、そのアミロイド形成機序や病的意義解明に向けた研究がますます加速していくと思われる。

文献

Ghetti B, et al., Acta Neuropathol. 2024; 148(1): 60

筆者

堀 由起子(ほり ゆきこ)
東京大学大学院薬学系研究科機能病態学教室准教授

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公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health 2025年 第34巻第1号(PDF:7.0MB)(新しいウィンドウが開きます)

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