孤発性アルツハイマー病(AD)への遺伝子ネットワークの崩れ
公開日:2019年7月26日 09時00分
更新日:2024年8月16日 17時16分
こちらの記事は下記より転載しました。
孤発性AD患者の皮膚の線維芽細胞からiPS細胞をとって神経分化を促す神経前駆体細胞(NP)をつくることができる。そのiPS-NP細胞とほぼ同年齢の健常人からの同系の細胞で包括的な遺伝子発現を比較してみると、意外にも孤発性ADでは神経遺伝子の発現が過剰だった。その原因としてRESTという転写因子の制御の崩れが予想された。よくADのリスク因子といわれるAPOE4を過剰発現させたiPS-NPでもREST発現の変動があった。核膜形態の変化も観察され、それがこの統括的な転写因子の発現や細胞内局在を変える要因になっているらしい。米国ハーバード大学のYankner研究室からの報告。
文献
Meyer K,et al.Cell Rep 2019;26:1112-1127
転載元
機関誌「Aging&Health」アンケート
機関誌「Aging&Health」のよりよい誌面作りのため、ご意見・ご感想・ご要望をお聞かせください。
お手数ではございますが、是非ともご協力いただきますようお願いいたします。