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次のアルツハイマー病治療薬候補ドナネマブ

 

公開月:2024年1月

 アルツハイマー病(AD)の原因となるアミロイドβ(Aβ)の脳内蓄積を、抗体を用いて除去する免疫療法の開発が進んでいる。2023年9月には、Aβの重合体であるプロトフィブリルを認識する抗体「レカネマブ」が日本で承認された。これに続き、蓄積後のAβに生じるピログルタミル化修飾を認識する抗体「ドナネマブ」の第3相臨床試験の結果が発表された。試験では、ADの初期症状を有する1,736人にドナネマブまたはプラセボを4週間おきに1年半投与。Aβ蓄積に次いで生じるタウの蓄積が低~中等度の被検者では、ドナネマブにより、認知機能や日常生活機能を評価するiADRSスコアにおいて病気の進行が約35%抑制された。一部の患者で脳浮腫が生じるなど克服すべき課題はあるが、Aβ除去によるADの進行抑制効果が改めて示された。

文献

Sims JR, et al., JAMA 2023; 330(6): 512-527

筆者

若林 朋子(わかばやし ともこ)
明治薬科大学准教授
岩坪 威(いわつぼ たけし)
東京大学大学院医学系研究科教授

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公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health 2024年 第32巻第4号(PDF:5.1MB)(新しいウィンドウが開きす)

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