自転車ダイエットの効果と方法
公開日:2016年7月25日 05時00分
更新日:2019年2月 1日 17時58分
自転車ダイエットとは
自転車は手軽な移動手段として用いられます。ペダルをこぐことで下半身全体を、ペダルを重くしたり立ちこぎをしたりすることで下半身だけでなく体幹も使うことで、ダイエットに効果的だといわれています1)。
自転車ダイエットとは、ウォーキングやランニングと同様に、一定時間・一定距離をこぎ続けることで有酸素運動になり、健康的なダイエット法といえます。屋外を自転車で移動する方法、室内で固定式ペダル(自転車エルゴメーターなど)をこぐ方法があります。自転車も自転車エルゴメーターも基本的には同じ運動強度で同じダイエット効果であると考えられ、総じて「自転車ダイエット」とします。
自転車ダイエットの目的
自転車はサドルにお尻を乗せている分、楽に感じるため、比較的長時間・長距離こぎ続けることができます。自転車ダイエットは、より長時間こぎ続けることで有酸素運動になるため、体脂肪燃焼や筋持久力向上、心肺機能の向上が期待できます。
また、ダイエットを始める際に体重が重たく膝や足首に負担がかかる場合や、腰痛や膝痛がある場合に、自転車を使うことで関節にかかる負担を少なくすることができるため、自転車が用いられます。
自転車エルゴメーターでは時間や負荷の調整が簡単にできるため、取組みやすい運動器具の一つです。
自転車ダイエットの効果
自転車は長くこぎ続けられることに加え、全身の多くの筋を使うことができます。全身の筋肉の約70%は下半身に集中すると言われるくらい、大筋群が多いことが特徴です。大腿四頭筋(太ももの前面)やハムストリングス(太ももの後面)、腓腹筋(ふくらはぎ)などの大筋群を使うため、多くのエネルギーを消費することができます。そのため一定時間こぎ続けることで、体脂肪の燃焼に効果的です。
また、坂道の上りやペダルの負荷を上げることで筋力を強化することもできます。主に大腿四頭筋が使われます。筋量が増加することで消費されるエネルギー量も増えるため、日常生活での他の運動によるダイエットとの相乗効果が期待できます2)。
筋力以外にも、自転車ダイエットは有酸素運動になるため心肺機能(持久力)の向上が期待できます。一定時間の自転車こぎにより、血液量が増え、毛細血管に血液が行き届くようになります。身体中を血液が循環しやすくなることで体脂肪も燃えやすくなるので、ダイエットには効果的です。
自転車ダイエットの運動強度
自転車はペダルにかかる負荷やスピードによって運動強度が大きく異なります。「改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』」によると、8.9km/hの速さで(ゆったりと楽に走るくらい)で4.0メッツとしています。そのほか、スピードや道の違いによる運動強度の一例を表にまとめます。
運動強度(メッツ) | 自転車の運動の内容 |
---|---|
4.0 | 16.1km/h未満 レジャー、通勤、娯楽 |
5.8 | 非舗装道や農道 ほどほどの速さ |
7.5 | 自転車に乗る:全般 |
9.0 | 19.3km/h、立ってこぐ、ブレーキに手をかける、ペダル毎分60回転 |
14.0 | 山道、上り坂、きつい労力 |
16.0 | 山道、競技、レース |
自転車ダイエットの方法
自転車ダイエットの方法、まずは正しく自転車に乗ることです。サドルにお尻を乗せると背中から腰が丸くなりやすくなりますが、それでは背面の筋群がうまく使われません。お尻の左右均等に体重を乗せ、背筋を伸ばすように自転車に乗ります。足裏全体でペダルをこげるように、足裏の中心をペダルにかけるようにします。
自転車ダイエットの注意点
自転車ダイエットで気をつけたいことの一つが転倒です。屋外を走る際は車や通行人とぶつかったり、バランスをくずしたりしないように走りやすい道を選ぶことが大切です。
また、坂道や重いペダルの負荷によって、大腿四頭筋ばかりが働いてしまい、筋力バランスが悪くなってしまうこともあります。自転車だけでなく、たまにはウォーキングやランニングをしてみたり、他の部分の筋力トレーニングをしたりしながらバランスよく筋力を高め、ダイエットを継続することが重要です。
自転車ダイエットはどこでできるか
自転車があれば自分ひとりでも行うことができます。フィットネスジムや体育施設では自転車エルゴメーターという固定式のバイク(自転車)が置かれているところが多くあります。最近では街中にレンタル自転車が置かれているところも増えてきました。気軽に行える自転車ダイエットなので、ぜひ挑戦してみてください。