触覚で感じる高精細なグラフィックデータ
公開月:2024年7月
視覚に障害のある方々は、グラフィックデータを認知し、感じることが難しい。3Dプリンターはこのようなデータを基に3次元の形状を容易に作成することができ、ひとつの解決策を示したといえる。しかし、3Dプリンターで造形したものはなめらかな表面とはならず、高精細なグラフィックデータを表現できていない。この研究では、リソフェインという削り出しで3次元形状をつくり出す技術を用いて化学の教材を作成し、その効果を確かめている。参加した高校生からは、形状の知覚や学習効果、学習意欲の創出の点で良好な結果が得られている。視覚情報の取得を代替するテクノロジーは、新たな質の時代に入ったといえる
文献
Alonzo EA, et al., Science Advances. 2024; 10(2): eadj8099
筆者
- 井上 剛伸(いのうえ たけのぶ)
- 国立障害者リハビリテーションセンター研究所福祉機器開発室長
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