アミロイドベータ産生酵素BACE1を標的とするアルツハイマー病治療薬の開発
公開日:2017年4月14日 16時01分
更新日:2022年12月 2日 14時25分
老人斑構成分子アミロイドベータ(Aβ)の産生阻害は有望なアルツハイマー病治療標的である。米メルク社により開発された、Aβ産生を担う酵素BACE1の阻害剤verubecestatについて、ラット・サルでの前臨床試験に加え、健常人、アルツハイマー病患者への経口投与でも、顕著な副作用がなく、脳脊髄液中のAβレベルを低下させるという、第1相臨床試験の結果が報告された。現在進行中の軽度~中等度患者に対する第3相試験結果も近く公開予定であり、結果が注目されている。
文献
Kennedy ME et al. Sci Transl Med 8.363ra150, 2016
転載元
公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health No.81