脊髄小脳変性症のケア
公開日:2016年7月25日 10時00分
更新日:2019年2月 1日 15時21分
遺伝性脊髄小脳変性症の発症率と発症年齢
脊髄小脳変性症は、約3割が遺伝によって起こります。そのため、脊髄小脳変性症の中で遺伝性のものを疑う場合、遺伝子検査を行って診断を行います。
しかし、遺伝子検査によって遺伝性脊髄小脳変性症とわかった場合、血縁者も同じく遺伝性脊髄小脳変性症にかかるリスクがあるということも同時に発覚することになるため、本人のみならず、家族のその後の人生にも大きくかかわる問題となります。
また、遺伝性脊髄小脳変性症であったとしても、100%遺伝するというものではありませんが、遺伝している種類によっておおまかな発症率や発症年齢などはわかっていますが、それらが必ず適応されるわけではないため、一概に「この年齢を過ぎれば大丈夫」「発症率はこれくらい」とは言えません。
そのため、検査を受けるにあたってはそれらのリスクも十分に把握した上で受けることが大切となります。
脊髄小脳変性症におけるリハビリの重要性
脊髄小脳変性症では、小脳失調による様々な運動障害が起こります。そのため、残存している運動機能の維持や機能の向上のためのリハビリテーションが重要な役割を果たします。
整形外科などで行われるリハビリテーションでは主に機能の回復が目的となりますが、脊髄小脳変性症の場合は機能の維持や残存機能による運動の補助の獲得が目的となるため、目的が異なっています。
あるデータによると、リハビリテーションを終了した後も効果がしばらく継続していたとの結果も出ています。
脊髄小脳変性症は一部の病気を除き、緩徐に進行していくため、積極的なリハビリによって小脳失調による運動障害の改善および現状維持も見込むことができるため、リハビリテーションは脊髄小脳変性症のケアにおいて、非常に重要となります。
難病指定と介護保険の活用
脊髄小脳変性症は、緩徐に進行していく病気であり、徐々に車いす、そして寝たきりになるにつれて、介助が必要となる割合も高くなり、家族による介護負担も増していきます。
そのため、脊髄小脳変性症は国によって難病に指定されており(番号16、17)、通常65歳以上でないと申請できない介護保険も、特定疾病に指定されていることで40歳以上で使用可能となります。
また、40歳未満であっても、難病指定であることから医療や介護サービスについて補助を受けることができます。
こうした公的サービスを使うことは、家族の介護負担を減らすだけでなく、患者さん本人にとっても家族以外の人と接する機会を増やすことになり、双方にとっても良い効果をもたらします。
また、公的サービス以外にも、脊髄小脳変性症の患者さんやその家族を対象とした患者会、友の会も開かれており、情報交換の場であるとともに、患者さんや家族にとっての憩いの場となっています。
これらのサービスや催しについては、病院に所属しているメディカルソーシャルワーカーが情報を提供していますので、ぜひ相談してみてください。