尿路結石
公開日:2017年7月 4日 14時07分
更新日:2019年6月21日 11時52分
尿路結石とは
尿路結石とは尿の通り道に石ができてしまう病気を言います。結石がある場所によって、腎結石、尿管結石、膀胱結石(ぼうこうけっせき)、尿道結石といいます。
結石の原料は尿です。砂糖を溶かしすぎた紅茶が冷えてくると、カップの底に砂糖が固まるのと同じ原理で、尿の中に結石の成分が多すぎると、尿路結石ができてきます。
腎結石について
腎臓では尿を作っています。尿の中には人間が生きていく上で不要もしくは余分な成分が入っています。作られた尿は腎盂(じんう)という袋に集められ、尿管を通って、膀胱の中にたまります。トイレで排尿をして体の外に出て行きます。
尿の中に結石の原料となる成分が多く入っていると、腎盂(じんう)の中で結石ができてきます。そして腎盂(じんう)の中で少しずつ大きくなっていきます。これが腎結石です。
まれに早い場合もありますが、普通、結石が大きくなるのには数年かかります。この時点ではまだ何の症状もありません。知らない間に尿の中に混じって出て行ってしまえば治ってしまいますし、死ぬまで困ることがおきないと予想されれば治す必要はありません。
尿管結石について
腎臓で育った結石が、尿管に出てくることがあります。小さいものであれば自然と出て行ってしまうことも多いのですが、時として尿管で詰まってしまいます。腎臓でつくっている尿の行き場がなくなり、腰や横腹に激痛が走ります。これが尿管結石の発作です。
死ぬほど痛いのですが、片方の腎臓が詰まったぐらいでは、命には何の問題もありません。ただ、石にバイ菌が潜んでいると命にかかわることがありますので、高熱だけは注意が必要です。
おおきな腎結石
尿と一緒に自然に外に出ていきそうな小さな腎結石は様子をみます。しかし、大きな結石は自然には治りません。またあまり大きくなりすぎると腎臓にも負担がかかってしまいます。そこで大きな結石は手術などで治療します。ほとんどの場合、おなかを切ることなく治療することができます。
膀胱結石について
普通、尿道は尿管よりも太いため、尿管の中を通って出てきた結石は尿道も難なく通って出て行きます。しかし、前立腺肥大症などで尿道が狭いと結石は膀胱の中にとどまってしまい、膀胱の中でだんだん大きくなります。これが膀胱結石です。
はじめは症状がないこともあるかもしれませんが、いずれは排尿の調子が悪くなります。ぎりぎり尿道を出て行きそうなサイズの結石が尿道の途中で詰まってしまうものを尿道結石といいます。尿が出なくなってしまうこともありますので、早めの治療が必要です。
腎結石の予防
尿が濃いと結石ができやすいので、水分を多めに取り尿が濃い時間をへらします。その分トイレの回数が増えますので、バランスが必要です。それ以外には規則的な生活を心がけること、および適度な運動と、バランスのよい食事が重要です。