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LILRB4の機能阻害はミクログリアによるAβ貪食を亢進しAD病態を改善する

公開日:2024年7月19日 09時00分
更新日:2024年7月19日 09時00分

 ミクログリアは、それぞれ表面受容体を介した活性化シグナルと抑制性シグナルのバランスにより、その機能が制御されている。ワシントン大学のMarco Colonna博士らは抑制性受容体であるLILRB4に着目し、AD病態への寄与を検証した。ヒトLILRB4を発現するマウスを作製したところ、Aβ斑周囲のミクログリアにおいてLILRB4の発現が上昇し、Aβ蓄積が増加した。一方、抗LILRB4抗体の投与により、リガンドであるAPOEとの結合を阻害すると、ミクログリアの貪食能が亢進してAβ蓄積は減少した。これらの結果から、LILRB4の阻害がAD創薬となる可能性が示唆された。

文献

Hou J, et al., Sci Transl Med. 2024; 16(741): eadj9052

筆者

堀 由起子(ほり ゆきこ)
東京大学大学院薬学系研究科機能病態学教室准教授

転載元

公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health 2024年 第33巻第2号(PDF:3.7MB)(新しいウィンドウが開きます)

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