健康長寿ネット

健康長寿ネットは高齢期を前向きに生活するための情報を提供し、健康長寿社会の発展を目的に作られた公益財団法人長寿科学振興財団が運営しているウェブサイトです。

皮膚の老化は骨の老化を促進する

公開日:2023年1月13日 09時00分
更新日:2024年8月16日 15時28分

 年を取り皮膚が薄くなると、骨密度も低下するようである。中国、南方医科大学のLiang Wらは、マウスの皮膚を老化させると、ヒトの高齢者に観察されるような低回転型の骨粗しょう症をきたすことを見出した。そのメカニズムは、皮膚の角化細胞から分泌されるCystatin-A(Csta)Rack1と結合し、骨の骨芽細胞や破骨細胞の前駆細胞の増殖を促す一方、破骨細胞の分化を抑制するが、加齢で皮膚が薄くなるにつれCstaの分泌が低下し、その作用が低下することで骨密度が低下するようである。さらに乾癬(かんせん)の治療薬であるカルシポトリルを少量使用することで角化細胞のCsta分泌量を増やし、骨粗しょう症を防ぐことを発見した。これからは皮膚を若く保つことで、将来の骨の老化も防げるかもしれない。

文献

Liang W, et al., Nature Aging. 2022; 2: 906-922

転載元

公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health 2023年 第31巻第4号(PDF:6.3MB)(新しいウィンドウが開きます)

WEB版機関誌「Aging&Health」アンケート

WEB版機関誌「Aging&Health」のよりよい誌面作りのため、ご意見・ご感想・ご要望をお聞かせください。

お手数ではございますが、是非ともご協力いただきますようお願いいたします。

WEB版機関誌「Aging&Health」アンケートGoogleフォーム(外部サイト)(新しいウインドウが開きます)

無料メールマガジン配信について

 健康長寿ネットの更新情報や、長寿科学研究成果ニュース、財団からのメッセージなど日々に役立つ健康情報をメールでお届けいたします。

 メールマガジンの配信をご希望の方は登録ページをご覧ください。

無料メールマガジン配信登録

寄附について

 当財団は、「長生きを喜べる長寿社会実現」のため、調査研究の実施・研究の助長奨励・研究成果の普及を行っており、これらの活動は皆様からのご寄附により成り立っています。

 温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。

ご寄附のお願い(新しいウインドウが開きます)

このページについてご意見をお聞かせください(今後の参考にさせていただきます。)