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細胞内ストレス応答因子が脳の老化を救う

公開日:2023年4月28日 09時00分
更新日:2024年8月16日 15時24分

 2022年の暮れ、欧州の分子生物学連合の権威ある学術誌 EMBO J.の40周年の記念号の表紙に「ERストレスセンシングが老化脳を救う」として印象的な絵が掲げられた。その元の論文が掲載されているのだが、それはチリの首都サンチアゴ大学の神経科学研究所長クラウディオ・ヘッツが率いる最新の研究成果だ。細胞のストレスセンサーとして機能するXBP1という重要な分子、それを増やせば脳の老化を防ぎ認知能も上がる。その分子が減ると老化が進む。マウスでの単純な図式だが、老化脳制御のカギ分子を見つけた。米国西海岸のバック研究所にもラボを構えるスター研究者の記念碑的論文のようだが、これまでの経緯からすると、まだ懸念がなくもない。

文献

Cabral-Miranda F, et al., EMBO J. 2022; 41(22): e111952, Mega ER, Nature. 2022; 598(7881): 396-397

転載元

公益財団法人長寿科学振興財団発行 機関誌 Aging&Health 2023年 第32巻第1号(PDF:7.3MB)(新しいウィンドウが開きます)

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