介護予防訪問入浴介護とは
公開日:2019年2月12日 10時55分
更新日:2019年10月23日 09時00分
自宅で入浴の介助を行う介護予防訪問入浴介護1)2)3)4)
介護予防訪問入浴介護とは、簡易浴槽を積んだ訪問入浴車で介護を必要とする方の自宅へ訪問し、入浴の介助を行うサービスのことを言います。一般的には要介護認定を受けている方でないと、介護保険による介護予防訪問入浴介護を受けることができません。しかし、自宅に浴室がない場合や、感染症などの理由からその他の施設で浴室の利用をすることが困難であるなど、特別な事情がある場合に限り、介護予防訪問入浴介護のサービスを受けることができます。
訪問入浴介護は1回の訪問につき看護師などの看護職員1人と介護職員2人の計3人が基本となりますが、要支援1、要支援2の方が受けることのできる介護予防訪問入浴介護については、看護職員1人と介護職員1人の計2人で行われます。
看護職員や介護職員が介入することで、医療や介護の観点から全身症状のチェックをしてもらえたり、要支援者の介護をしている方の介護負担を減らしたりすることもできます。
介護訪問入浴介護を行うことで身体の清潔の保持、心身機能の維持をし、現在の要支援状態の維持またはそれ以上悪化させないことを目的とし、高齢者の有する能力に応じ、自立した生活を営むことができるよう支援していくことが求められています。
介護予防訪問入浴介護の流れ5)
介護予防訪問入浴介護は、ケアマネージャーが作成した訪問入浴介護計画(ケアプラン)に沿って行います。そのため、この介護サービスを利用したいと思ったら、まずはケアプランを作成してもらうことが必要です。ケアプランが作成され、事業者に訪問日時を予約し、訪問入浴車が自宅に到着したら、入浴の準備を行うとともに、看護師が血圧・体温・脈拍の測定を行い、利用者の体調を医療の観点からチェックします。問題が無かった場合、看護職員と介護職員で入浴の介助を行います。
しかしながら、要支援度や本人の自立度によっては介助する職員の人数が少なくなることもあります。入浴は全身浴だけでなく半身浴や部分浴、清拭なども行うことができるため、体調に合わせた入浴介助が提供されます。入浴後の更衣も、介護予防訪問入浴介護のプランに組み込まれています。
入浴に必要なものは事前に連絡がありますが、着替え等は先に準備しておくことが望ましいでしょう。
浴槽を部屋に運び入れるため、部屋の広さが懸念されますが、概ね2畳~3畳分のスペースがあれば、介護予防訪問入浴介護のサービスを受けることができるとされています。
介護予防訪問入浴介護の利用料金
介護予防訪問入浴介護に対する利用料金は、次のようになります。
サービス設定 | 利用者負担(1割) |
---|---|
全身入浴の場合(1回につき) | 849円 |
- 利用者が入浴により支障を生ずるおそれがないと認められた場合に、主治医の意見のもと、介護職員2人で介護予防入浴介護を行った場合は、845×95%となります。
- 利用者の心身の状況から全身入浴が困難だった場合であって、部分浴または清拭を行った場合も、845×70%となります。
- 事業所の種類・体制による加算、また、介護職員処遇改善加算(現行加算)、介護職員等特定処遇改善加算(特定加算)が加わります。なお、介護職員処遇改善加算及び介護職員等特定処遇改善加算は支給限度額の対象外です。